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研究課題のご紹介





課題「統合型ヘルスケアシステムの構築」
目指す将来像
様々な健康・医療情報を活用することで、一人ひとりの個人が自らの健康状態について理解し、自立的に考え行動することのできる社会を目指します
本課題では、健康・医療というフィジカルな問題を数値化してデジタル空間に移行し、個人や集団のデータを機械学習やAI等で分析することで、現状を可視化し、医療や健康の原因推測や将来予測が可能になる将来にするため、各研究開発に取り組んでいます。
私たちが目指す社会では、蓄積された健康・医療情報をもとに、医療者が目の前の問題に対してどのように取り組んだらいいのか、他の病院ではどうしているのか、様々な情報を参考にしながらより迅速に個別の判断ができるようになります。
また、医療者や研究者など専門職の方々だけでなく、国民一人ひとりが、日々の生活や自らの健康管理、治療について、様々に統合されたデータを基にして自立的に考え、行動できる社会像を描いています。
ミッション

医療版Society 5.0を実現し、医療、ヘルスケア、研究開発、医療政策のそれぞれの現場で、実態を可視化し、新たな気づきに基づいて複雑な医療健康システムを制御することが私たちのミッションです。その核となるのは医療デジタルツインの実現です。
医療デジタルツインは、1.新たな知識の発見、2.医療現場・患者さんの支援、3.地域医療の3つの目的のために構築を行っていきます。
コロナのパンデミックの中で、日本の情報集積体制が非常に弱いということが明らかになりました。 例えば、現在中核的な病院で普及し始めている電子カルテは、病院やベンダーによって全くバラバラの情報が集められており、病院間での医療情報の統合や活用も難しい状態にあります。私たちはこのような現状の課題に対応すべく、医療デジタルツインの実装、医療データの標準化・統合による統合型ヘルスケアシステムを構築していきます。

「統合型ヘルスケアシステムの構築における生成AIの活用」について
世界的に生成AIの急速な進展が進む中、医療分野においても、業務の効率化や高度化、新たな知識の発見につながる医療情報の利活用など、他分野と同様に幅広い活用可能性が期待されています。公募当時、海外では大手テクノロジー企業が次々と医療分野に参入し、GPT-4のような汎用モデルの医療応用に加え、Med-PaLM 2のような医療特化型の大規模言語モデル(LLM)も登場し始めていました。国内においても、研究者らによるLLMの開発が進展していました。
本事業では、海外製高性能モデルのカスタマイズ性やサービス展開上の制約、他国への過度な依存を回避する観点、日本語・日本人の医療データの学習量確保といった観点を踏まえ、国産のLLM/LMM基盤の構築と人材育成を通じて、医療分野における生成AIの持続的な開発・利活用能力を確保することが国策として重要であるとの認識のもと、研究開発に取り組みました。

社会実装に向けた戦略及び研究開発計画
内閣府のウェブサイトに本課題の「社会実装に向けた戦略及び研究開発計画」が掲載されています。こちらからご確認ください。